保育園の現場は、先輩後輩の上下関係が厳しかったり、公私混同してしまったりする人がいて人間関係に悩むという声も多く聞きます。また、モンスターペアレントなど保護者との関係でトラブルが起こることもあります。ストレスが原因で気分が憂鬱になったり、体調を崩してしまったりする保育士もいるのではないでしょうか。ストレスを減らすには、どんな対応と対策が必要なのでしょうか。また対処できない場合はどうすればいいのでしょうか。
毎日顔を合わせなければならない職場の人間関係が悪化すると辛いですよね。保育園は女性が多い職場なので、女性同士のトラブルを耳に挟みます。公私混同する人や、他人の陰口を言う人、個人の「好き・嫌い」を仕事に持ち込む人がいる場合もあります。保育士は、他のスタッフと協力して子どもを保育するため、協力者と関係が悪くなると仕事がしにくくなります。どう対処すればいいのでしょうか?
1、陰口・悪口には加担しない
頻繁に陰口や悪口を言う人に話しかけられた場合は、話を聞きつつも、肯定も否定もしないという態度をとるとよいでしょう。悪口を言う人は、悪口を共有することで仲間意識を保ちたいと思っている場合があります。「悪口を言い合える仲間」と捉えられない方が、後々の人間関係のトラブルに巻き込まれないで済む可能性があります。
2、仕事とプライベートの境界線をしっかり持つ
職場の人間関係をプライベートまで持ち込むと、仕事に影響する場合があります。仲が良いときは仕事もうまくいきますが、関係がこじれたときには働きにくくなります。職場での関係性は、業務が円滑になる程度に築き、あまり深入りをせず適度な距離感を保つことをオススメします。
3、相談できる相手を見つける
職場の問題を抱え込みすぎてしまうとストレスが溜まります。人間関係や保育業務で不安なことがあれば、職場内の人に相談することが大切です。相談するだけでスッキリする場合もありますし、問題が解決されることもあります。しかし、相談相手は見極める必要があります。口が堅く、信頼できる人を選びましょう。
職場外の相談相手を見つけることも大切です。「職場の人には言えないけれど、誰かに聞いて欲しい」ということもありますよね。気を使わない友人や家族に相談したり、カウンセリングを利用したりするのもよいでしょう。
保護者との関係は切っても切れないものですよね。通常、トラブルは、お互いの話し合いや歩み寄りで解決する必要があります。しかし、保護者の中には、保育士に対して一方的で理不尽な要求をする人もいます。彼らは「モンスターペアレント」と呼ばれます。モンスターペアレントへの対応はどうすればよいのでしょうか?
1、話を聞く
近年、核家族や社会的な繋がりの欠如、貧困などにより精神的に孤立している保護者が少なくありません。保護者が感情的になっている際は、傾聴するだけで落ち着く場合があります。あまりに感情的なときは1対1で対応せず、スタッフ2人で対応するのがベストです。
2、はっきりNOをいう
「自分の子どもを特別扱いして」などという理不尽な要求には、できる・できないをはっきり提示することが必要です。「これぐらいしょうがないか」と許してしまうと、要求がエスカレートしてしまいます。
モンスターペアレントを生み出さないための対策は、普段からコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことです。信頼関係があれば、トラブルがあったときにも話し合いで解決することができます。
これまでは人間関係の対処法について触れてきましたが、一度人間関係が悪くなった職場を変えるにはかなりの努力が必要です。また、トラブルを引き起こす原因になる人が辞めないと環境は変わりにくいものです。
対人スキルを活用したり、職場に相談してみたりしても職場環境が変わらない場合は、退職するのもひとつの手段です。ストレスに長期間さらされると、心身を壊し、うつ病やその他の病気になりやすくなります。自分を守り、保育士の仕事を続けていくためにも退職を決断するのはよいことです。
「転職したいけど新しい職場に慣れるのが大変だから今の職場で我慢した方がいい」と思われるかもしれません。でも、新しい職場は人間関係が良く、のびのびと仕事ができる可能性があります。
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保育士の退職原因の上位に上がっている人間関係の問題についてみてきました。対処法や対策を挙げてきましたが、人間関係は一筋縄ではいかないことも多いです。頭痛やめまい、不眠などいつもと違う症状が長く続く場合、ストレスから来ている可能性もあります。「自分が悪いんだ」、「どこもこんなもんだ」と思いがちですが、保育士を続けていくためにも、思い切って職場の転換を検討してみてはいかがでしょうか。
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